美しき日本の面影  その10 祈りの旅と祭り

 
   

「彼等は手と顔を洗い、口をすすぐ。これは神式のお祈りをする前に人々が決まってする清めの手続きである。それから彼等は日の昇る方向に顔をむけて柏手を四たび打ち、続いて祈る。・・・人々はみな、お日様、光の女君であられる天照大神にご挨拶申し上げているのである。『こんにちさま。日の神様、今日も御機嫌麗しくあられませ。世の中を美しくなさいますお光り千万有難う存じまする』。たとえ口には出さずとも数えきれない人々の心がそんな祈りの言葉をささげているのを私は疑わない」 小泉八雲 「神々の国の首都」より


 
   

左 富士吉田 登山口 明治初め頃    右 中宮八幡堂 明治35年頃

  


  

 

富士山に登る富士講の人々

 

富士山頂から見る夕日  H・G・ポンティング 撮影

「火口壁の縁に沿って歩き始めると、年取って皺だらけの老婆が、歩きにくい火山礫の上をゆっくり歩いているのに出会った。挨拶を交わした後で、「お婆さん」はもう七十を越えていて、
頂上まで登るのに七日かかったという話をした。(略)彼女は経てきた試練に少しも怯まず、途中で死ぬようなことがないかぎり、心に決めた使命を達成しようと固く決意して、
一歩一歩足を踏みしめて進むのであった。 H・G・ポンティング著 この世の楽園・日本 より




左 箱根神社      右 芦ノ湖畔の地蔵菩薩像 ベアト撮影


    

左  巡礼の女性たち      右   お地蔵様に石を積む女性

  

 巡礼の親子

  

 


 

  
 
 

左 神社の鳥居の中の子供達  右 ロバート・フレデリック・ブラム 目黒不動 

   

 左 奉納の舞楽を舞う神官     右 舞楽を舞う 子供

 

左  横浜の祭りの山車  右 博多 山笠 明治5年

 

  

左 明治時代の祇園祭         右  唐津 くんち

心だに 誠の道に かないなば 祈らずとても 神や守らん   菅原道真 公


その11 生類との暮らし へ

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